ごみ屋敷で発生する孤独死について片付け業者が解説
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ごみ屋敷と孤独死。どちらも社会問題として認知されています。一見、あまり関係がないようにも見えますが、実はこの2つの問題には密接な関係があります。いったいどういうことなのでしょうか?これらの問題にくわしい片付け業者が解説します。
ごみ屋敷と孤独死の関係
ごみ屋敷ができてしまう原因は多岐にわたるのですが、いずれにしてもその根本には同じ問題があります。社会からの孤立です。
日本は今、高齢化社会のまっただ中にあり、今後も高齢化は進んでいくものと考えられます。
人は高齢になるにつれて、体を自由自在に動かすことが難しくなります。病気やけがはもちろんのこと、健康な人でも、時には疲れを感じ、若い頃のようには動けなくなります。
病気やけがで一日の大半を横になって過ごしている高齢者もいます。このような状態になってしまうと、ごみを出すことすら難しくなってしまい、その結果、家の中にごみをためこんでしまうことがあります。
高齢になると認知症などの心の不調を患う人も増えてきます。心の不調もごみをためこんでしまう原因のひとつです。
異変に気づかれることなく孤独死するごみ屋敷の住人
コロナ禍は人と人の関係にも大きな変化を与えました。若者や働き盛りの人たちの中にも、うつなどの心の不調により人との交流を避ける人たちが出てきてしまいました。実は働き盛りの年代の人が孤独死するケースも多いようです。家族や友だち、そして社会との接点を持たずに孤立した人が、その年代を問わず、ごみのたまった家で人知れず死んでいく…とても悲しいことです。
ごみ屋敷に潜む死の危険
ごみ屋敷には、ためこまれたごみのほかにも、日常生活に必要な家具、家電製品などが置かれています。ごみがためこまれているとはいえ、一応はそこに生活できる環境があるわけです。健康的なものではもちろんありませんが…
そんな環境では、事故も起きやすくなります。心や体に不調を抱えた人がそんな環境で生活をすれば、何かにつまずいて転んだり、エアコンのリモコンが見つからずに熱中症になったりして死んでしまうことだってあるでしょう。ちなみに孤独死は真夏の7月と8月に多く発生する傾向があります。
ごみ屋敷には火災のリスクもあります。ごみ屋敷は掃除などされていないので、ほこりは積もり放題です。コンセントの周辺に積もったほこりが、風通しの悪いごみ屋敷の環境で湿気を帯びると、トラッキング現象により発火し、火災になることがあります。
このように、ごみ屋敷に住む人には、常に孤独死の危険があるのです。
ごみ屋敷における孤独死を防ぐには?
ごみ屋敷における孤独死を防ぐには、孤立状態を解消し、ごみを片付けて衛生的な生活が送れる環境を整えることが重要です。
近隣にごみ屋敷がある場合は自治体に通報・相談する
近隣にごみ屋敷がある場合は、自治体に通報、または相談してください。相談しなければ、発生する悪臭も消えることはありませんし、徘徊する虫やネズミたちもいなくなりません。ごみ屋敷に関わりたくはない気持ちもわかりますが、そこにはどうすることもできなくてその場所に住んでいる人がいるかもしれません。こういう人をなくすには、近くに住む人が自治体に通報、または相談して、自治体にその状態を認知してもらうしかないのです。
ご家族がごみをためこんでしまっている場合
もしもあなたのご家族がごみをためこんでしまっているのなら、そのご家族と話をして、ごみを片付けます。必要であれば自治体の関連する部署に相談してください。ごみ屋敷状態の家を放置することは、そこに住む人だけではなく、近隣に住む人を危険にさらす行為です。
ごみ屋敷状態の家を片付ける場合、専門の片付け業者に作業を依頼してください。
ごみがためこまれた部屋は、悪臭がするだけではなく、害虫やネズミが徘徊する環境なので、こんな場所の片付けは、一般の方には荷が重すぎます。元の衛生的な環境に戻すためには消臭や消毒、ハウスクリーニング、場合によっては特殊清掃が必要なので、ごみ屋敷を片付けた実績のある業者に相談してください。
不幸にもごみ屋敷で孤独死が発生してしまったら
長く音信不通だったご家族や親戚がごみ屋敷状態の家で孤独死してしまい、あなたが相続人だった…こんなことはなかなかないかもしれませんが、もしもこのようなことになってしまったら、相続をする、しないは別にして、あなたには片付ける義務があります。
このようなときは、遺品整理業者に相談してください。遺品整理業者は、特殊清掃も含めて対応してくれます。経験豊富な遺品整理士が在籍する業者であれば安心して作業を依頼できるので、その点に留意して業者を選びましょう。
まとめ
ごみ屋敷と孤独死という2つの社会問題は、密接にリンクしています。社会からの孤立が生む悲劇が起こることを防ぐのはかんたんではありません。しかし、問題として自治体に報告することで、住人の孤立を解消し、事態をよい方向に向けることはできます。見て見ぬふりをしないことが、私たちにできることです。